耳鳴り続編

下北です。

先日は他覚的な耳鳴りをお話ししましたが、今回は自覚的な耳鳴りをお話ししていきます。

自覚的な耳鳴りですが、末梢性の耳鳴りと中枢性の耳鳴りがあります。

末梢性の耳鳴りとは聴覚伝導路における、内耳〜蝸牛神経第一次ニューロンの障害による耳鳴りで起こると言われています。

末梢性の耳鳴りの多くは内耳における蝸牛性の耳鳴りです。

蝸牛内の神経細胞がなんらかの原因により障害を受け、その部位から過剰な自発放電が生じ耳鳴りが生じます。

障害を受けた神経細胞が低音域なら低音性耳鳴り、高音域なら高音性耳鳴りとなります。

さらに難聴があるか無いかによっても分けられます。

無難聴性耳鳴り

通常の聴力検査で異常が認められないものなら一時的なものが多いです(ストレスに伴うもの)。しかし、最近では一般の検査で測定できない高い周波数を感じる部位の障害によるものも含まれることもあるとされています。

難聴性の耳鳴り

感音難聴性

高音性・連続性の耳鳴りが多い。メニエール病(低音性)、突発性難聴、音響外傷、薬剤中毒などが原因で起こります。

メニエール病では「ブーン」といった低音の耳鳴りと低音域の難聴・回転性の目眩が生じます。

突発性難聴では突然発生する高度な難聴・耳鳴り(「キーン」「ザーザー」「ジー」などさまざま)に反復性のない目眩を伴うこともあります。

音響外傷では、耳が痛くなるレベルの大きな音を突然聞いたり、コンサートなどで大きい音を連続して聴くなどした後に難聴や耳鳴りが発生します。

伝音難聴性

低音性・断続性の耳鳴りが多いです。多くは中耳炎、耳管狭窄症などが原因で起こります。

中耳炎では「ガー」「ザー」「ブーン」などの低音の耳鳴りと難聴が起こり、耳管狭窄症では「ブーン」「ゴーン」などの低音の耳鳴りと難聴が生じます。

中枢性耳鳴り

聴覚伝導路における、蝸牛神経第二次ニューロン〜中枢の障害による耳鳴りをいいます。

中枢性耳鳴りが生じる理由は二つあります。

①聴覚伝導路に入力される刺激が減少し、聴覚の中枢性抑制系が減弱し、上行するニューロンが過剰興奮する。これを耳鳴りとして認識する説。

②コルチ器で感度が低下している部位に対して、中枢神経から遠心性に調節信号が送られ有毛細胞を含む周辺の感度や細胞活動・信号の伝導を高めるように調節される。これによる異常興奮が耳鳴りになるとする説。

があります。

どちらにせよ耳鳴りやフワフワする感じの目眩が立ち上がったり頭を動かしていないにも関わらず発症し長時間続き、立ちくらみなどがされるようでしたら危険性が高いので、すぐに大きい病院で精査されることをオススメしてます。

次回は私たちが行う耳鳴りの治療についてお話ししていこうと思います。

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