排便反射

大腸の運動により便がたまってくると、便の重量、総蠕動により直腸へ溜まってきます。

直腸へ便が溜まり直腸壁を伸ばすと、骨盤神経を介して脊髄の排便中枢に刺激が伝わると排便反射が起こります。

この直腸壁の伸展が排便反射に重要で必ずしも量の問題ではありません。

下痢の時を思い出していただくと少量でも便が出る事があるのは、直腸壁が伸展して排便反射が起こって強い収縮を起こすからです。

そして排便反射に関係している筋肉は自律神経に関係してきます。

交感神経(身体を緊張させる神経)は直腸を緩ませ、肛門括約筋を縮めて、逆に副交感神経(身体をリラックスさせる神経)直腸を縮めて肛門括約筋を緩めます。

要するに便を溜めるのは交感神経が、便を出すのは副交感神経が優位になり便を出してくれます。

そして、便を出す時は横隔膜・腹壁の筋肉で腹圧を高めて排便を促します。

要するにリラックスして大きく呼吸が出来る身体の状態であれば、理論上排便を促す事ができます。

もちろん食べる内容や量、身体をしっかり動かせているかなども大切になってきます。

しかし、人前や便を出してはいけない状況で我慢をすると、排便抑制の刺激が神経を介して肛門括約筋を緊張させ便意は消失します。


このように排便を我慢する機会の多い人は、やがて機械的な刺激によって便意を感じにくくなり、慢性便秘症に移行し易くなります。

出来れば、便意を感じたらトイレへ行ったり無駄におならを我慢しない、朝方などに5分程度時間を決めトイレに座る機会を作り排便反射を起こしやすい状況を作り便を出す習慣を作る(出す必要はありません。)などを行うことも必要かと思います。

次は便の話ばかりで申し訳ありませんが排便中枢についてお話します。

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